第29回 一般社団法人
日本口腔顔面痛学会総会・学術大会

脳機能から痛みを考える!

大会長挨拶

第 29回一般社団法人日本口腔顔面痛学会学術大会

大会長 福田謙一

このたび、2024年11月29日(金)〜12月1日(日)の3日間、
第29回一般社団法人日本口腔顔面痛学会学術大会を東京水道橋にあります
東京歯科大学水道橋校舎新館にて開催させて頂くこととなりました。

歯や口の中の痛みは、多かれ少なかれ誰でもが経験することだと思います。その多くは、虫歯や外傷などの器質的疾患が起因しており、部位さえ特定できれば、その診断は比較的容易に行われます。

また、その原因を除去することによって容易に除痛されると思います。
しかしながら、視覚的にもレントゲンの診断においても痛みの原因を認識できず、歯科医師が困惑する痛みがあります。

このような痛みの多くが、歯や口腔内組織そのものには原因が存在せず、それに関連する筋肉系、脈管系、神経系に原因が存在する特殊な病態です。このような痛みは、口腔顔面痛と呼ばれています。

日本口腔顔面痛学会は、口腔顔面痛に関する臨床医学と
基礎研究の発展のために2000年に設立された「口腔顔面痛懇談会」を前身としており、
2006年からは「口腔顔面痛学会」と名称を変更して活動し、さらに2009 年からは「口腔顔面痛学会」と「Japan Academy of Orofacial Pain」が合併して「日本口腔顔面痛学会」が、誕生しました。

以来、歯科における新たな分野として、口腔顔面領域の慢性疼痛を研究対象として学術会議の開催や学術誌の発行など活発な啓蒙活動を展開し、
現在は日本痛み関連学会連合にも参画して、他学会と連携しながら歯科領域を超えて痛み研究者、医療従事者の育成や社会的啓発を行っております。

このたびの学術大会では、「脳機能から、痛みを考える!」をメインテーマにさせていただきます。

痛みは、最終的に脳内で作られます。
そのため、脳内で起こる様々なことが痛みの形成に影響を及ぼし、痛みは変化します。

例えば、心理的な疲弊や痛みの長期化などが痛みを変調させます。痛みを解決する上で、脳機能を知ることは極めて重要なのです。

脳科学に関する最新情報を提供する講演内容を多く盛り込み、痛みに関する幅広い知識が得られるよう企画しています。
会場は全国からの交通アクセスが良い東京都心の水道橋です。
参加される皆様が有意義な時間を過ごせるよう企画運営関係者一同、工夫を凝らし懸命に準備させていただきますので、何卒よろしくお願い申し上げます。

多くの方々のご参加をお待ちしております。